カフェインのお話

今回はカフェインと自律神経の関係についてお話したいと思います。

まずカフェインですがコーヒー、お茶、コーラ、栄養ドリンク、お薬など様々なものに含まれていますよね。そんなカフェインの作用として以下が挙げられます。

・睡眠覚醒

・利尿作用

・強心作用

・脳血管収縮作用

・肝機能亢進

・疲労軽減

・解熱鎮痛作用

また、副作用または離脱症状として以下が挙げられます。

・不眠

・頭痛

・吐き気

・めまい

・動悸、息切れ

・精神不安

・集中力欠如

カフェインは自律神経でも圧倒的に交感神経系が優位に作用します。また。眠気は覚醒時間(起きている時間)に比例して徐々に高まる性質があるのですが、カフェインを摂取することで睡眠リズムも狂ってしまいます。

睡眠に欠かせない化学物質としてアデノシンがあります。アデノシンは体のエネルギー源であるアデノシン三リン酸(ATP)という物質の代謝産物であります。

この代謝産物であるアデノシンは日中活動することで体内に蓄積し、その後、脳を覚醒させる作用のあるヒスタミンの放出を抑制させる作用があります。

※豆知識:アレルギー薬である抗ヒスタミン薬の副作用として眠気がありますが、これは脳の覚醒作用があるヒスタミンの放出抑制が起きるからです。

さらに詳しく言うと、ヒスタミンは睡眠覚醒の中枢である視床下部の結節乳頭核から大脳に投射されていますが、アデノシンは同じ視床下部にある腹側外側視索前野という部位を活性化させて、ヒスタミンを放出する結節乳頭核の活動を抑え込んでいるのです。

しかし、カフェインを摂取すると眠気の化学物質であるアデノシンの受容体拮抗作用として働くので、結果的に覚醒物質であるヒスタミンの放出を促してしまうのです。