肩こりの原因は多種多様で、筋疲労、血流障害、内臓からの関連痛(アルコール、刺激物、薬剤など)、加齢による椎間板変性などが挙げられます。
以下の筋群は肩こりに作用する筋肉です。また、これらの筋肉はトリガーポイントが出現しやすい傾向にあります。
●上部僧帽筋
●後頭下筋群
●胸鎖乳突筋
●肩甲挙筋
●三角筋
●斜角筋
上部僧帽筋
上部僧帽筋は肩がこったときによく叩いたり触ったりする筋肉です。また、先述したように上部僧帽筋は脳神経と連絡している筋肉であるため刺激に敏感な筋肉でもあります。
頚胸移行部のサブラクセーションにおける僧帽筋の影響は大きいとされます。僧帽筋の緊張は頚胸移行部のサブラクセーションを増悪させる因子の一つになります。僧帽筋の付着部位と頚胸移行部は重なっているため相互関係が強くなるからです。
ファイアンリングシークエンス
ファイアリングシークエンスとは筋肉の活動の順番を意味します。肩こりがある方は、正常な筋の活動が乱れている傾向があります。
肩こりにおいて、肩の外転運動は非常に密接な関係があります。ファイアリングシークエンスが乱れていることで肩の外転運動の機能低下が起こり、正常な肩の外転運動ができなくなります。
肩の外転運動は、肩を動かす機能全般に悪影響を及ぼすため、結果的に肩こりの悪化に大きく影響します。
例)ファイアリングシークエンスが乱れると以下の筋肉の働きが悪くなります。
働きが亢進する筋肉
●肩甲挙筋
●上部僧帽筋
●三角筋
働きが低下する筋肉
●中・下部僧帽筋
●広背筋
●菱形筋