顎関節症は咀嚼筋群の持続的な緊張が続いた結果、顎関節周辺が炎症を起こし出現します。特に椎間板の摩耗は顎関節症の進行を早めるきっかけになります。 顎関節症は重症化するとマウスピースや外科的な処置が必要なケースもあるため注意が必要です。
症状
●顎が痛む
●顎が痛くて口が開かない
●顎を動かすと音がする(クリック音)
顎関節症グレード分類
顎関節症は以下のグレード(顎関節症Ⅰ型~Ⅳ型)に分類されています。
顎関節症Ⅰ型 咀嚼筋障害(咀嚼筋障害を主徴候としたもの)
顎関節症Ⅱ型 関節包・靭帯障害(円盤後部組織・関節包・靭帯の慢性外傷性病変を主徴候としたもの) 顎関節症Ⅲ型関節円板障害(関節円板の異常を主徴候としたもの) a: 復位をともなう関節円板転位 b: 復位をともなわない関節円板転位
顎関節症Ⅳ型
変形性関節症(退行性病変を主徴候としたもの) その他(顎関節症Ⅴ型) 上記の分類に該当しないもの 原因
●ストレス
●加齢による顎関節の退行性変性
●歯ぎしり
●不良姿勢 顎関節症と耳鳴り
顎関節症による耳鳴りも、トリガーポイントと同様に侵害刺激が内耳の神経を刺激することで耳鳴りを誘発させていると考えられています。 顎関節症とトリガーポイント
顎関節症は咀嚼運動を行う咀嚼筋群のトリガーポイントが出現しやすい傾向があります。 トリガーポイントは、筋肉や筋膜内の線維が虚血状態なることで刺激に対して敏感になります。また、関連痛として背中、腕、手、腰、臀部、膝、足に痛みやしびれを引き起こします。
トリガーポイントの症状
●関連痛(痛みやしびれ)
●激しい痛み
●圧痛
顎関節のトリガーポイント筋群
●閉口筋 咬筋側頭筋、外側翼突筋(上頭)、内側翼突筋
●開口筋 顎舌骨筋、オトガイ舌骨筋、顎二腹筋、外側翼突筋(下頭) 顎関節症と側頭筋
側頭筋は開口するときに働く筋肉ですが、顎関節症の方のほとんどが側頭筋の過緊張がみられます。側頭筋は側頭骨に付着しているめ、持続的な過緊張が続くと側頭骨変位を誘発し、顔の歪み、顎の歪み、耳鳴り、頭痛などが出現することがあります。