今回はステロイド薬と副腎の関係をお話したいと思います。ステロイド薬は非常に効果が高いお薬として有名ですが、その分副作用が多いというデメリットがあります。
ステロイド薬の正式名称は副腎皮質ホルモン(ステロイドホルモン)といい、体内の副腎皮質ホルモンに由来して作られました。
副腎皮質ホルモンは、糖質コルチコイド、鉱質コルチコイド、アンドロゲンがあります。ステロイド薬として使用される成分は糖質コルチコイドを構成するコルチゾンとコルチゾールを化学的に製造したものです。
ステロイドホルモンは炎症を引き起こすホスホリパーゼA²の働きを抑制し、発症を元から抑える力があります。
■ステロイド薬はどんな病気に使うのか?
ステロイド薬は主な作用として抗炎症作用、抗アレルギー作用、抗免疫作用がります。そして、ステロイド薬を使用する病気として以下が挙げられます。
・関節リウマチ
・膠原病
・副腎不全
・ガン
・アレルギー
・皮膚疾患
・薬物アレルギー
・溶血性貧血 など
また、ステロイド薬の副作用として以下が挙げられます。
・発熱
・腹痛
・神経過敏 、痛覚過敏
・うつ
・ムーンフェイス
・背痛、腰痛
・糖尿病
・血圧上昇
・月経不順 など
※非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)で有名なのは頭痛薬でよく使用されるロキソニンです。ロキソニンは疼痛、発熱、炎症に用いられますが、副作用として肝臓、腎臓、胃などに負担がかかります。
ステロイド薬は長期的に服用すると免疫機能が低下するため感染症を誘発・悪化させる可能性があります。また、上記で挙げた症状がある方は、薬による副作用ということもあるため理解と把握が大事になります。