初期のカイロプラクティックは背骨の歪みを調整することで、体の自然治癒力を引き出すことにフォーカスされていました。
しかし現代医学が発展したいま、より医学的な見解を考察できるようになりました。ではカイロプラクティックの効果について考察していきたいと思います。
まず、カイロプラクティックは脊椎へのアジャストメントを行います。基本的にカイロプラクティックの効果=アジャストメントの効果だと私は考えます。
アジャストメントの刺激は視床を介して大脳皮質や大脳辺縁系に入力されると考えられます。また、視床は臭覚を除くほぼすべての刺激が経由する場所でもあります。
自律神経系の症状とカイロプラクティックの関係を考察するのに視床はかかせない場所であると言えます。例えば、片頭痛などは随伴症状としてめまいや吐き気などがありますが、これは視床を介した自律神経系の副作用と言えます。
片頭痛の随伴症状はカイロプラクティックの効果に対するヒントが隠れているかもしれません。
また、疼痛緩和や柔軟性向上については機械受容器や固有受容器などが刺激された結果生じるものと考えらますが、もちろん大脳や視床を経由していることも重要となります。
そして、姿勢の変化ですが、よく臨床家は施術の前後で姿勢の変化をみせることがあります。これは猫背やO脚など視覚的変化を実証できるからです。アジャストメントによる姿勢の変化は小脳や固有位置覚なども刺激するため姿勢補正による生理的変化と言えます。