腰痛予防とテーピング

今回は腰痛予防とテーピングについてお話したいと思います。

 

腰痛予防に有効なキネシオテーピングは急性腰痛から慢性腰痛など幅広く対応しております。また、使用方法も多種多様で様々な貼付方法が存在します。

 

そして、キネシオテーピングのほかにスパイラルテープというテープも腰痛予防に適しています。しかし、スパイラルテープは一般的に普及するには貼付難易度が高いデメリットがあります。

 

今回はキネシオテーピングを中心にお話していきます。先述したように腰痛予防にテーピングを貼るにも、腰痛の種類や傾向に個人差があるため、一概にナンバーワンの貼付方法を述べるのは難しい傾向があります。

 

基本的には腰椎から骨盤にかけて両側面にテーピングを貼ることがベースになります。しかし、個人的に中長期的にテーピングの貼付を行う際に一本の縦の長さが10㎝を超えるのはお勧めしません(テーピングの種類に関しては以前投稿した「テーピングのお話」を参考にしてください)。

 

なぜなら、テーピングは神経学的な刺激も加わるため、長いテーピングを中長期貼付することはお勧めできません。神経学的な刺激は機械受容器、固有受容器などを介して脳や内臓に入力されます。

 

私自身は腰痛予防にテーピングを貼る際は腰仙部を一番重要視します。腰仙部は第五腰椎と仙骨を結ぶ部位ですが、ここは腰椎の剪断力が非常に影響するため重要な部位でもあります。

 

よって貼付方法としては骨盤のでっぱり部分(上後腸骨棘:PSIS)に縦5㎝程度のテープを両側に貼付する方法をお勧めします。

 

この貼付方法はシンプルかつ中長期的に貼付できるメリットがあります。また、かぶれなども最小限に抑えることができます。

 

この貼付方法は立位や立ち仕事をされている方に適している方法です(腰仙部周辺に貼付することで腰仙部の関節モーメントの補助的な役割を担います)。

 

※デスクワークなどの座位姿勢が長い方は胸腰移行部、下後腸骨棘や腹圧を高める場所に貼付する工夫が必要かと思われます。

 

※腰椎の剪断による腰痛の代表例として腰椎分離や腰椎すべり症があります。これらの腰痛が悪化すると坐骨神経痛や感覚障害、筋力低下などが現れることがあります。