便秘のお話

便秘には急性型と慢性型の2種類に分かれます。日本人に多いのは慢性型で、主に不規則な生活習慣による影響が大きいとされています。 慢性便秘は以下のタイプに分かれます

 

●器質性便秘

 

・炎症性腸疾患 ・糞石 ・腫瘍 ・腹部手術後

 

●機能性便秘

 

・生活習慣 ・薬剤副作用 ・栄養バランス

 

便秘の原因

 

便秘の原因は、便秘のタイプにより異なりますがほとんどの場合、不規則な生活習慣による影響が大きいとされます。

 

●睡眠不足

●栄養不足

●運動不足

●精神的ストレス

●薬の副作用 自律神経の乱れ

 

不規則な生活は自律神経の乱れにもつながります。また、排便機能は自律神経系が大きく関与します。排便に関わる自律神経は仙骨を介して脳へと連絡します。

 

便秘とカイロプラクティック

 

便秘の症状に対してカイロプラクティックでは腰椎や骨盤のサブラクセーションの有無を確認します。また、腸の蠕動運動を促す内臓マニュピレーションなども行います。 腰椎や骨盤のサブラクセーションを調整することで、体性内臓反射を介し腸の働きを促します。

 

内臓下垂と便秘

 

内臓下垂は運動不足や内臓脂肪の増加などで起きやすく、特に20代以降から運動不足でお腹がポッコリ前にでている方はもしかすると内臓下垂かもしれません。 基本的に内臓下垂自体に自覚症状はありません。しかし、内臓が下垂することで本来の位置に定まらなくなり、便秘や頻尿、猫背、腰痛など様々な問題に影響を及ぼすことがあります。

 

便秘改善と食事

 

便秘改善の食事として一番に思い浮かぶのが食物繊維だと思われます。 しかし、食物繊維には不溶性と水溶性の2種類があり、バランスを間違えると逆効果になりかねないので注意が必要です。 ほとんどの食物繊維は不溶性と水溶性の2種類の性質を含んでいます。

 

便秘の方が不溶性の性質が多い食物繊維を摂取してしまうとますます便秘が悪化する傾向にあります。 よって便秘の方は水溶性の性質が多い食物繊維を摂取するようにしましょう。

 

※不溶性食物繊維も腸の蠕動運動(ぜんどううんどう)を盛んにし、消化管を通過する時間を短縮させる作用があるため、すべての便秘に悪影響というわけではありません。

 

水溶性の食物繊維

 

昆布、わかめ、果物、里いも、大麦、オーツ麦など 不溶性の食物繊維

穀類、野菜、豆類、キノコ類、果実、海藻、甲殻類など 便秘改善の栄養素

 

●食物繊維 ●乳酸菌 ●水分 乳酸菌

 

乳酸菌は腸内環境における重要な善玉菌の一つです。特に便秘の方は悪玉菌の数が善玉菌の数より多い傾向にあるため食事やサプリメントで乳酸菌を摂取することをお勧めします。 善玉菌と悪玉菌は両方ともバランスよく腸内に生息していることが大事になります。片方が多すぎても少なすぎても腸内環境には良いとはいえません。 乳酸菌を多く含む食べ物

 

●納豆、味噌、醤油、ぬか漬け、ヨーグルトなど

 

豆知識:ヨーグルトは乳酸菌を多く含みますが、日本人は乳糖不耐症(アレルギー)の方が多いため、確認してから摂取するようにしましょう。

 

便秘とカフェイン

 

カフェインは胃や腸を刺激するため便秘改善には一定の効果はあります。しかし、カフェインには利尿作用もあるため腸内の水分量が減り、便が硬くなるリスクもあるため取りすぎは良くない傾向にあります。 便秘と食品添加物

食品添加物は保存料として防腐効果などがあります。

 

しかし、便秘との相性はあまり良いとはいえません。 例えば、食品添加物に含まれるソルビン酸は細菌の繁殖を抑える効果があります。よって長期的に食品添加物を摂取し続けてしまうと腸内の細菌繁殖も抑えられてしまう傾向にあります。

 

腸内細菌の繁殖が減少すると、便秘が改善しにくくなり、また腸内細菌から得られるビタミンやミネラルの量も減少してしまうため良くないのです。